『チャグチャグ馬コ』とは馬の勤労感謝を目的として開催される、200年以上の歴史をもった伝統行事。
馬に多くの鈴や色とりどりの衣装をつけることが特徴で、「チャグチャグ」の名は馬が歩くたびになる鈴の音色から付けられたそうです。
コロナ感染症の影響により2年連続で中止になっていましたが、今年は3年ぶりに開催されました。
沿道には多くの人が集まり、馬に乗る子供たちに手を振ったりして初夏の風物詩を楽しんでいました。
社長さんが撮影した写真がこちらです。
古くから馬産地として知られた岩手では、馬を人と同じように愛し、大切にする文化がありました。人と馬がひとつ屋根の下で暮らす南部曲り家はまさにその象徴ですね。
この地域ではかつて端午の節句の時期に、農耕に疲れた愛馬を癒やし、無病息災を祈って馬の神をまつる滝沢村の蒼前神社にお参りする風習がありました。その蒼前詣での際に、参勤交代で幕府への献上品を運ぶ馬を綺麗に着飾った「小荷駄装束」と呼ばれる衣装を馬コに着せたため、この装束につけられた鈴の音が「チャガチャガ」と鳴り響いたそうです。
やがてこの行事が蒼前参りの帰りに盛岡の八幡宮まで詣でるようになり、馬コたちの大行進がはじまったのです。そのため現在でもこのチャグチャグ馬コのスタートは滝沢の鬼越蒼前神社、ゴールは盛岡の八幡宮と決まっています。
この「チャグチャグ馬コ」は昭和53年に「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選定され、平成8年にはこの鈴の音が環境省の「残したい“日本の音風景100選”」に認定されています。
心温まる伝統行事ですね👍